Amazon.co.jp: 誰が勇者を殺したか (角川スニーカー文庫) : 駄犬, toi8: 本
魔王が倒されてから四年。平穏を手にした王国は亡き勇者を称えるべく、数々の偉業を文献に編纂する事業を立ち上げる。 かつて仲間だった騎士・レオン、僧侶・マリア、賢者ソロンから勇者の過去と冒険話を聞き進めていく中で、全員が勇者の死の真相について言葉を濁す。 「何故、勇者は死んだのか?」勇者を殺したのは魔王か、それとも仲間なのか。王国、冒険者たちの業と情が入り混じる群像劇から目が離せないファンタジーミステリ。
Amazon.co.jp: 誰が勇者を殺したか 預言の章 (角川スニーカー文庫) : 駄犬, toi8: 本
- あらすじに、がっつり1巻のネタバレが書いてあるので、まずは1巻に手を出してみましょう
読みやすかったし、内容も満足。5月には3巻目となる『勇者の章 (Amazon.co.jp)』が出るらしいので、それも読もうと思います。
感想(ネタバレ有り)
以下、ネタバレありです
てっきりドロドロとした人間関係が描かれるのかと思っていましたがそんなことなく、がっつりミステリというわけでもなし。とはいえ物足りなかったわけでもなく。
構成としては「仲間から見た勇者」+「勇者から見た仲間」を紡いでいく形で、話始めの展開の裏話が後続で補完されるスタイル。 群像劇らしく「あの時、こいつはこう思っていたんだぜ」みたいなのを組合せていくと、最終的に「お前……がんばったな……!」ってなれるた。 気づけばいい仲間じゃんかおまえら〜ってなれました。ぎりぎりマリアは保留です。
心情の描き方もそうですが、言葉選びも良かったです。仲間3人のインタビュー内の言葉の使われ方について(アレス→あいつ)は後半解説が入って、その後真相を読むと「な、なるほど〜!?」となれた。好きなタイプです。
最終的に真相が国中に認知され(そして受け入れられ)たのはちょっとびっくりした。「え、国民めっちゃ柔軟性あるな」みたいな。まあ生き残ったんだし嬉しかったんだろう。ザックとレナードが幸せならOKです。